結婚や出産などの人生における大きな出来事があると、そろそろマイホームが欲しいと考える人は多いでしょう。マイホームの購入は、新しい人生のスタートでもあります。
しかし、同時に不安もあると思うのです。住宅ローンを組む場合、まず金融機関の住宅ローン審査に通過しなければなりません。一般的に、仮審査で1割程度の人が、審査を落ちている現状があります。
では、どういった理由で、審査に落ちてしまうのでしょう? 審査が通らない理由の中には、過去10年以内に自己破産をしているとか、ローン返済額が大き過ぎるというものがあります。
その他に、過去に大きな病気をした場合や、持病を抱えている場合審査に通りにくいと言われています。さらに、転職して間もない間も、審査に通りにくいという話も聞きます。
今回は、病気の場合と転職したばかりの場合、この2つに的を絞って、住宅ローン審査に与える影響を調べてみました。
持病があると住宅ローンが通らないの?
金融機関が提供している住宅ローンは、団体信用生命保険、通称、団信への加入が絶対条件となっています。
団信の審査に落ちてしまうと、住宅ローン審査にも落ちます。健康状態は、住宅ローン審査に受かるためには、とても重要な要素なのです。
ではどんな病気を持っていると、団信に落ちてしまうのでしょう?
基本は、告知期間3年、と言われています。
過去3年以内に、手術を受けたこと。または2週間以上の治療や投薬を受けたことがある場合、告知しなければなりません。しかし、これらは金融機関によって事前告知が必要な病気は違うので、事前に金融機関に尋ねてみるのが一番確かです。
また、定期的な通院も告知の対象になります。「最近3カ月以内に医師の治療、投薬を受けたことがありますか?」という質問項目があります。
ちょっと複雑になってきましたね。整理しましょう。
たとえば、5年前に病名を告げられました。
4年前に入院しました。
この場合、告知期間の3年には入っていないようにも見えますね?しかし退院後、定期的に通院している場合は、告知の対象になるのです。
病歴があって不安な人は、自分の正確な病名を知り、治療を開始した時期をしっかり理解しておいてください。病名と治療開始時期が告知事項に当てはまらない場合は、団信を通ることができます。
大事なことは、曖昧な情報のままで審査を受けないようにすることです。
一般的に、団信に落ちたら住宅ローンが組めない、という話は間違いではありません。しかし最近では、ワイド団信と呼ばれる審査基準の甘い団信を用意しているところもあります。
また、団信に加入できなくても、住宅ローンを組めるフラット35のようなところもあります。
不安な人は是非一度、専門家に相談しましょう。曖昧なままで駄目だと思いこんでいる場合が、一番いけないことなのですから。
転職が住宅ローンの審査に与える影響とは?
転職後、間もない時に住宅ローンを組むことは難しいとよく言われます。その理由は、一般的に住宅ローンの融資条件に、最低勤続年数が設けられているからです。これは金融機関によって違いはありますが、一般的には勤続年数3年と定められているのです。
転職後でもローンが組めるのは以下の3種です。
・同じ業界の中での転職であり、会社の規模が以前より大きくなり、年収も増えた。
・会社の意向による、グループ会社への転職だった場合。
・資格を活かした専門職への転職。
基本的にキャリアアップの転職だと、審査の評価は悪くならない傾向にあります。
その他に、自己資金が多い場合や、現在何も借入金がない場合、過去のローン返済が滞った経験のない場合、資格を保有している場合、夫婦で転職していない方が収入が多い場合等も、3年が経過していなくても、いいアピールポイントとなるでしょう。
この場合、フラット35を積極的に活用することをおすすめします。フラット35は最低勤続年数の規定がないので、転職後でも利用できる住宅ローンです。
フラット35は住宅金融支援機構が提供する、長期固定金利の住宅ローンです。勤続年数が1年未満の場合、転職後の勤務先に、転職後の収入を証明する書類を依頼し、それをもとにして年収を計算することになっています。1年が経過している場合は、実際に支給された給料で、年収とみなします。
フラット35は基準となる収入の判断基準が他と違うため、転職して間もない場合にも住宅ローンが組める可能性が出てくるのです。
住宅ローンが通らない原因と対処法まとめ
いかがでしたか?病気があったり、転職後間もなかったりすると、住宅ローンを組むことはなかなか難しいようです。
しかし住宅ローンは最長で35年の、人生の中で最も長いローンになります。安易にローンを組むと、一生涯後悔することにもなりかねません。
自分のため、家族のため、計画的な人生設計をしましょう。自分では判断がつきかねる場合は、プロや専門家に相談して、じっくり検討することをおすすめします。
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